ジェフリー ディーヴァー『ネヴァー・ゲーム』(2020)文藝春秋

ネヴァー・ゲームとは主人公の父が教える教訓が「(~する)べからず」であることからきています。ただ一つだけ「べからず」がつかない教訓があり主人公の一番のお気に入りです。

「ソファに寝転がってテレビをながめる。オフィスに座って報告書をタイプする。ビーチを散歩する。それで死を避けることはできる」(p.351)

「死なないのと生きているのは同じではない。生きているのは、生き延びているときだけだ。そして生き延びるのは、失いたくない何かを失うリスクを冒しているときだけだ。失いかねないものが大きければ大きいほど、生きている実感を持てる」(p.351)

物語はp.380で(了)となります。主人公の父に言わせれば、読者は「死なないでいる」だけで「生きていない」ということになるでしょう。ここで悔しくなって本を閉じ、何かリスクを取って生きていくことが出来れば良いのかもしれません。ただ著者はきっと出来ないでしょうだから最後まで読んでねどんでん返し用意しておいたからねと自信満々です。

海外ドラマを観ているようで楽しい小説でした。

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