シルヴィア・プラス生誕87周年と映画『ベロニカとの記憶』

詩人シルヴィア・プラスがGoogle Doodleにありました。映画『シルヴィア』では、その半生が描かれています。

女優のキルステン・ダンストがシルヴィア・プラスに小説「ベル・ジャー」を初監督作品として制作中のようです。

私はシルヴィア・プラスの名前を知らなかったのですが、テッド・ヒューズの結婚相手だったそうです。そもそもテッド・ヒューズの詩を読んでもないのですが、気になっていました。

きっかけは映画『ベロニカとの記憶』 を観たことでした。ジュリアン・バーンズ原作の小説『終わりの感覚』を映画化したものです。映画の内容は主人公(下の写真の男性)の元へ日記を相続したという弁護士からの手紙が届きます。その日記を巡って記憶の中の出来事と"現実"の逸話との齟齬を使ってミステリ調に物語が進んでいきます。


The Sense of an Ending
ジュリアン・バーンズは初めて読んだのですがOED(オックスフォード・イングリッシュ・ディクショナリー)の元編集者ということで英語に信頼がおけます。映画化もされているし音声CDも出ているので英語学習にピッタリだと思いました。翻訳もあります。

映画では過去と現在を行き来しますが、小説では過去と現在のパートに分かれています。

実はここまで前置きです。

寄宿学校時代に転校生がやって来ます。国語の授業でテッド・ヒューズの詩に対し「題材にする動物を使い尽くしたら?」などと論じる先生が、名前を伏せた詩を生徒に配り論じさせる場面があります。転校生は「エロスとタナトス」「性と死」などと答えますが、主人公は「メンフクロウのことかと思いました」と答えます。転校生は基本まじめだが主人公は基本ふざけている、と続きます。

なるほど名前を伏せた詩人はシルヴィア・プラスのことなのだなと今日分かったという訳です。あとメンフクロウという名前は馴染みがないですが画像をみると誰もがそのコミカルな表情に見覚えがあるはずです。翻訳『終わりの感覚』ではメンフクロウが「納屋の梟」と訳されています。(そうとも言うようです)barn owlの単語を覚えながら何でここでフクロウなのだろう?と思ってましたがテッド・ヒューズの動物を絡めてふざけたのですね。

シルヴィア・プラスは生涯に渡って日記をつけていました。元夫のテッド・ヒューズはその最後の日記を焼却したそうです。映画『ベロニカとの記憶』 を観るときの参考まで。




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