『教授のおかしな妄想殺人』(2015)アメリカ

映画『教授のおかしな妄想殺人』公式サイト

原題『Irrational Man

を観てきました。デートに最適な一本です。ネタバレしそうですので、以下ご注意ください。


「妄想殺人」といいながら、「実際に死んじゃってるじゃん!」という素直はもっともで、実際死んでしまいます。「きっと原題は違うんでしょうね〜」というむきに原題を調べると「Irrational Man」でした。

「Irrational」は「rational」の反対で「ratio」は「比」の意味です。分数では、1/2は0.5と割り切れるので有理数(Rational number)。1/3は1.666666...と割り切れないので無理数「Irrational number」という訳語を当てられています。

「Rational and Irrational」は「合理と非合理」と訳されると思います。「Irrational Man」は、「非合理な男」ではなんなので、「割り切れない男」といったところでしょうか。主人公は哲学の教授なのですが、課題に「アリストテレスとデカルトの合理と不合理」とかいう課題を出しそうです。

新任の教授に才女が岡惚れしてしまいます。教授は厭世的で自分がやってきた哲学なんて所詮無駄なことだと卑下します。「そんなことはない素晴らしい」という才女に対して「もっと現実的になれ」と忠告する教授ですが、それは自分自身にも当てはまります。悪人を殺害することによって生きる活力がうまれるのです。

考えて妄想する非合理な状態と現実に実行する合理な状態の対比を念頭に観て行くと楽しいでしょう。教授の教えをしっかりと学んだ才女が頼もしいかぎりです。現実って非合理ですよね。

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