PDF入稿とOffice中間ファイル入稿
PDF入稿といえばプリフライト機能が充実したPDF/Xにずいぶん期待しました。(PDF/Xは印刷会社へ渡す時に、フォントが埋め込まれていない・CMYKでないなどの問題が少なくなるように制限されたPDFです)
かなり期待していたのですが、私はPDF入稿したことがありません。
個人的にはAdobe系のソフトであれば(高いとはいえ)アップグレードするのにやぶさかではありません。PhotoshopもIllustratorもInDesignも印刷系で必要なものはそろっています。
町の印刷会社もCMYKで.psd形式や.ai形式に対応しています。特に難しいことがないかぎり安心して入稿できますし、目を見張る価格競争で印刷代はとても安いです。
ただ、印刷会社へ頼むと印刷代はかなり安いとは言っても、Adobe系ソフトはそう簡単に買ってもらえる金額ではありません。お客様に・知り合いにおすすめするのは難しいものがありました。
PDF入稿を勧めたくても、PDFは様々なバージョン・作成ソフトがあるため、たとえPDF/Xでも実際印刷会社へ入稿するとなると不安になります。また、Acrobat自体高すぎてなかなか買ってもらえません。互換ソフトもいろいろとありますが、正直なところ印刷会社としても正しく印刷できるか検証しきれないと思います。
そんななか、私の中で最近興味がわいてきたものが「Office中間ファイル入稿」です。
AVANAS Multistudio Officeパッケージ
http://www.screen.co.jp/ga_dtp/product/avanas/ms/office/
インストールすると仮想プリンタが登録されます。仮想プリンタへデータを渡す時点でフォントが埋め込まれたり、RGBからCMYKへの変換をしてくれるようです。(まだ、試していません)
良くも悪くも、多くのパソコンにプリインストールされているMicrosoft Wordが使えます。もちろん、基本的に印刷できるものならどんなソフトでも使えるのではないかと思います。
PTA・NPO・個人などが手軽に印刷会社を使えるというのは結構インパクトがありそうです。高価なソフトを使わないでも個人のデザイン能力でなんとかしてしまうプロ顔負けな人が出てきそうです。
Office中間ファイルは「SCREEN MultiStudio Viewer」で見ることができるので、電子書籍といえなくもありません。
プラットフォームとしてWordが使える・町の印刷会社で印刷できる・電子書籍化も可能となれば今後注目を集めるかもしれませんね。