報酬の半分は先払いで、残りの半分は成功したときに

前回のお話しは「3冊の手帳で人生がかわる!」です。



今回は偽装つながりで「耐震強度偽装問題」から感じた建築業界のあり方について給与体系の能力主義をからめて考えていきたい。


「日本では、組織の内部にいるものは、一身を犠牲にしても組織の秘密を守ろうとするのがふつう」


第61回 ネットの日記が暴く耐震偽装問題の裏を読む - nikkeibp.jp - 立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」


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具体的に示したいのはこの立花隆さんの記述にある「ふつう」な構造をどうにかして克服できないだろうかということである。



「法隆寺をつくったのは聖徳太子ではなく大工さん」という流れで言えば「耐震強度偽装マンションをつくったのも大工さん」だ。ただ、「大工さん」にもお金が流れる上での階層があり耐震強度偽装マンションを建てた大工さんでも逮捕されない、いわゆる下請け階層の人達がいる。



耐震強度偽装マンションをつくったのに逮捕もされなければ財産も没収されないわけで一番得な人達といえるかもしれない。ただ、誤解しないで欲しい。非難しているわけではない。むしろ「ふつう」だと感じているし、詐欺の一端を担わされてしまってかわいそうだとすら思う。



あなたは大工さんでいま現場にいる。柱が足りないなどの欠陥にうすうす気づいたとする。「ふつう」は黙っているべきだ。なぜなら告発することで自分の仕事ばかりか同僚の仕事さえ奪いかねないからだ。誠意ある行動に対して同僚の仕事という、言わば人質が取られているのだ。



この構造が問題の本質だ。施主にとっては不幸なことである。聖徳太子かわいそう。そこで打ち出したいのがまたまた「保証金」である。ゴルゴ13などによくある「報酬の半分は先払いで、残りの半分は成功したときに」というのがある。この「残りの半分」を「保証金」という。



つまりあなたがマンションを建てる大工さんだとすると、今もらえる給料は半分になる。残りの半分は例えば施主がマンションのローンを払い終える頃の30年後にもらえる。もちろん欠陥マンションを建ててしまったらもらえない。



どうだろう。同僚が将来もらえるはずの給料を保証金として人質に取られているので、もし欠陥を見つけたら、ただちに告発したくならないだろうか。施主に対しても同僚に対しても誠意ある仕事ができる。元請けも下請けも関係ない。



給与体系の能力主義と一口にいっても能力を測定するのは面倒である。報酬を保証金として先延ばしにすることで、ある程度簡単に能力が測れるのではないだろうか。



いかがだったでしょうか。保証金というのは貨幣とか保険とか証券なみの発明なのではないかと思う今日この頃です。次回は「時間を区切ってお金をわける」です。