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映画『顔のない眼』

『顔のない眼』(1960)フランス・イタリア
顔の皮膚を負傷した娘を持つ外科医の父親。皮膚移植成功患者でもある看護婦。2人は次々と年頃の少女を誘拐し、娘に顔の皮膚移植をするがことごとく失敗する。

最後は、娘が看護婦を刺殺し、実験台だった犬が外科医の父親を噛み殺す。
誘拐犯が露呈するサスペンス、見なれた顔が手術で剥がされると不気味に感じるグロテスクさ、弱者が強者を殺すカタルシスを美しい映像と音楽で楽しむ映画。

キーワードはドイツ語の「ウンハイムリッヒ」ですね。聞いたところによると、「ハイム」が「家」で「ウン」が否定なので、家=身近で内にあるものが、あるとき身近でなくなり不気味になるといった感じだそうです。

権威のある外科医が誘拐犯の首謀者であったり、娘が可愛がっている犬たちが一転父親に復讐したりと、いたるところに不気味な要素がちりばめられています。
つまり、あなたと仲良く隣に座って映画を観ている身近な人も…もしかして、、、という心理的なホラーですね。もちろん、手術シーンなどスプラッター的なホラー要素も相乗効果として効いています。

看護婦役のきれいな女優はアリダ・ヴァリで、『第三の男』の彼女です。
グロテスクなもの―その絵画と文学における表現 (叢書・ウニベルシタス)砂男 無気味なもの―種村季弘コレクション (河出文庫) あたりを読み返したくなります。